基礎代謝が低いとマッサージが台無しになります【マッサージのプロが解説】
基礎代謝が低いとマッサージが台無しになってしまいます。
せっかくマッサージに行って、その日は楽だったけど、何日か経つとすぐマッサージに行く前のしんどい状態に戻ってしまった…。
お金と時間をかけたのに、数日しか楽にならないなんてもったいないですよね?
今回はそんなあなたに知っておいて欲しい、マッサージと基礎代謝の関係と重要性をマッサージ師歴14年のプロが解説していきます。
動画でも併せて解説します!
鍼灸あん摩マッサージ指圧師
奈良市富雄で自律神経専門の整体院を経営
今までに15年のキャリアと4万人以上を施術してきた経験をもつ
東洋医学を応用して体から性格や体質を読み取り、体や心の問題を根本から解決する整体を得意とする
▶︎松元佑仁のストーリーはこちら
目次
- ○ 基礎代謝が低いとマッサージが台無しになります
- ○ 基礎代謝とマッサージの関係
- ○ 基礎代謝が落ちている人の特徴
- ○ 基礎代謝が下がる3つの原因
- ・基礎代謝が下がる原因➀食事
- ・基礎代謝が下がる原因②睡眠
- ・基礎代謝が下がる原因③ストレス
- ○ マッサージは基礎代謝を上げてから
基礎代謝が低いとマッサージが台無しになります
なぜ基礎代謝が低いとマッサージが台無しになるか。
それは代謝が下がることで筋肉や脂肪という肉質がかたくなってしまうからです。
代謝が下がって肉質がかたくなることで、こりやすくほぐれにくい身体になります。
これはほぐれるスピードより、こるスピードの方が勝ってしまうのでマッサージしても少ししかほぐれず、すぐそれ以上にこってしまう状態です。
すぐにマッサージを受ける前のしんどい状態にもどってしまい、損しかありません。
短い間隔で一生懸命マッサージに通っても、代謝が下がっている状態が変わらなければ、いつまでたっても楽にはなりません。
ではなぜ基礎代謝が下がると肉質がかたくなるのか、その理由をお話していきましょう。
基礎代謝とマッサージの関係
基礎代謝とは内臓の働き具合のことです。
・基礎代謝が低いー内臓の動きが鈍い
内臓の動きが鈍くなる原因は加齢などもありますが、一番の原因は内臓に負担をかけているからです。
負担がかかる原因は食べ物や睡眠、ストレスなど生活習慣にあります。
生活習慣によって内臓に負担をかけ続けた結果、内臓の動きが悪くなり、基礎代謝が低くなってしまうんです。
でもなぜ内臓の動きが悪くなると、肉質がかたくなるのでしょう?
東洋医学では内臓と筋肉にあるツボが経絡(けいらく)というものでつながっていると考えています。
車がガソリンがないと動けないように、内臓は動くために血を必要とします。
内臓の調子の良い時はそれほどたくさん血がなくても動けますが、ひとたび内臓の調子が落ちるとその内臓の働きを取り戻す必要があります。
なぜなら内臓がしっかり働いてくれないと、人は生命を維持できないからです。
落ちた内臓の調子を取り戻すには、普段より多くの血を使う必要があります。
車がアクセルを多く踏んでエンジンをふかせばふかすほどガソリンを消費するのと同じです。
調子を取り戻すために普段より多くの血を確保するため、内臓はつながっているツボ(筋肉)から血を借りてくるので、筋肉は血を取られてしまい血流が悪くなりこってしまいます。
内臓の動きが悪い(基礎代謝が低い)状態が続くと、この間は筋肉から永遠と血がとられ続けるので、慢性的なこり=肉質のかたい状態が出来上がってしまいます。
基礎代謝が落ちている人の特徴
では具体的に基礎代謝が下がっている(内臓に負担がかかっている)のかどうかは次の3つの質問でわかります。
②寝ても疲れがとれない
③脂肪(肉質)がかたくなっている
➀は内臓に負担がかかっているとあらわれる典型的な症状です。
そしてそれが日常化していると、毎日にように負担が蓄積して回復が追い付かないので②に悩まされるようになります。
これは体重は関係なく、内臓の調子が落ちればやせている人でも起こります。
そして➀と②を確認するサインが③になります。
ただ肉質がかたいかどうか判断が難しければ、腕の良いマッサージ師やエステシャンのような人に触ってもらえばすぐわかるはずです。
代謝が下がっている(内臓に負担をかけている)なら、内臓の負担を減らす必要があります。
そのためには内臓に負担のかかっている生活習慣を見つけだし、改善する必要があるということです。
マッサージで筋肉をほぐす前に、内臓の負担を減らすことで内臓の動きを良くし、基礎代謝を上げることがまず重要なのです。
もし今、基礎代謝が下がっている状態なのであれば、あなたがとるべき行動はマッサージやエステに通うことではなく、まず生活習慣を見直すことです。
基礎代謝が下がる3つの原因
ではどんな生活習慣が内臓に負担をかけるのか。
その原因は主に次の3つになります。
➀食事
②睡眠
③ストレス
この3つで心当たりがあれば、改善することで内臓の負担を減らすことにつながります。
負担を減らすことを1~2か月続けると、内臓の動きが戻ってきます。
二の腕やお腹の肉を毎日さわっていると、代謝が上がるにつれて肉質がやわらかくなってきますし、身体が軽くなってくることで、代謝が良くなっていることを実感できます。
それでは代謝が下がる原因3つをみていきましょう。
基礎代謝が下がる原因➀食事
食事で代謝を下げる原因になるには主に炭水化物と油です。
特に問題になる炭水化物の代表格は砂糖と小麦です。
砂糖は口当たりがよく中毒性もあり、意識して抑えないとついつい食べてしまいがちです。
ケーキやドーナッツなどのいわゆるスイーツや菓子パンなどは週に1回程度で楽しみましょう。
小麦(パン、麺類、粉もの)は消化しずらく、血糖値も急激に上がりやすいので、内臓に負担がかかります。
小麦は1日1食程度にするようにしましょう。
そして油も注意です。
油は砂糖と違って味がないため、摂っていることに気づかず食べ過ぎてしまっている方をよく見かけます。
揚げ物やお肉の油は「脂っこいな」とわかるんですが、油が乳化すると油っぽさが薄れるので油だと気づかず食べてしまいやすいのです。
人類の歴史は飢えとの闘いでもあります。
安定した食事がとれて食べるのに困らなくなったのは、人類の歴史からすればつい最近です。
油分や炭水化物などのカロリーの高いものを「おいしい」と感じることで、より多くのカロリーをとることが、生きながらえる確率を上げる工夫なのです。
つまり脳はカロリーの高いものを「おいしい」と感じ、より多く食べるように脳が出来てしまっているんです。
食べ物が少ない時代はこれでよかったんですが、今のように毎日3食とるような環境だと、意識的においしく感じるものを抑えていかないと、内臓に負担がかかり過ぎます。
和食は油や小麦を使う料理が少なく、煮炊き物を中心とした粗食は内臓への負担が少ないでオススメです。
普段食べる料理としては最適な選択といえるでしょう。
基礎代謝が下がる原因②睡眠
内臓は副交感神経が働くと動きが良くなり、調子が上がります。
そしてリラックスしてぐっすり寝ている時は副交感神経優位の状態です。
この寝ている時が内臓が活発に働く時間、つまり代謝が高い時間なんです。
車は高速道路で走ると燃費が良くなります。
ある程度スピードが出てしまえば、アクセルを軽く踏んでいるだけでスピードが高い状態を維持できるので、ガソリンの消費を抑えられるからです。
リラックスしてぐっすり寝ている時は内臓が活発に働くため、ツボにつながっている筋肉から血をとる量は必要は最低限で済みます。
これにより筋肉の血流は良くなる=こりがほぐれるわけです。
しかし睡眠時間が短かったり、睡眠の質が悪いと活発に動いている時間が短くなってしまったり、内臓の調子が上がらなかったりします。
この状態になると、寝ている時に筋肉がほぐれず「寝たのに疲れがとれない」につながってしまいます。
これをさけるには睡眠時間や質を上げることです。
・日付が変わるまでには寝る(夜更かししない)
・夕食は寝る2時間前までに済ませる
基礎代謝が下がる原因③ストレス
ストレスは交感神経を優位にさせることで、内臓の動きを悪くしてしまいます。
ストレスのかかっている時間が長ければ長いほど、内臓の働く時間は短くなります。
そしてストレスがかかって交感神経優位、リラックス出来ていない状態だと寝付きや、睡眠の質が悪くなります。
起きている時はストレスで内臓に負担がかかり、そのストレスにより睡眠の質が落ちることで寝ている間も回復できない。
まさにダブルパンチの二重苦です。
うれしい、楽しい、幸せ、感謝などの感情でリラックスしていればこの逆のことが起こるわけです。
ストレスを避けることは難しいかもしれませんが、ストレスを受けたら出来るだけ短時間でリラックス状態に切り替えることが大切です。
身体と心は鏡のような関係になっています。
代謝が落ちて身体がしんどくなり、身体に余裕が無くなると、心にも余裕が無くなってきます。
しかしここで心をコントロールせずに、心に余裕が無くしストレスに流されてしまえば、そのストレスが内臓に負担をかけて身体に余裕が無くなるという悪循環に陥ってしまいます。
心や考え方をコントロールすることで、この悪循環を切るきっかけになります。
心をコントロールすることは、体調をコントロールすることに近いということです。
心の重要性がわかっていただけたでしょうか?
マッサージは基礎代謝を上げてから
マッサージは基礎代謝を上げてから受けるのがオススメです。
代謝が下がっているということは、内臓に負担がかかっているということなので、この期間が長くなればなるほど病気になる確率は高くなります。
代謝を上げるということは、内臓の負担を軽くして病気から遠ざかることを意味します。
内臓の負担を軽くして代謝を上げると、肉質がやわらかくなりマッサージの恩恵を十分に受けることができます。
肉質がやわらかくなることで、そもそもこりにくくなりますし、いざこってもマッサージでほぐれやすくなり、経済的です。
草むしりするときに根っこから抜かないと、草の部分だけ切っても、またすぐ生えてきますよね?
基礎代謝を上げるという根っこを何とかしないと、マッサージで草の部分だけ切っても根本の解決にはなりません。
毎週や週に何度もマッサージに通わなければ調子を維持できないとしたら、生活習慣が間違っているか、マッサージの選択が間違っているかのどちらかと思ってまず間違いありません。
肉質がやわらかくなった状態で、それでも仕事が忙しかったりして「こったな」と感じたら、1度上手なマッサージを受けてみてください。
身体が驚くほど軽くなり、その軽さが数週間から1月ほど維持できるはずです。
そうなって初めてマッサージの効果や感動を十分に味わえるでしょう。
そして自分の身体がこんなに軽かったんだと気づいてください。
あなたの身体は、あなた人生においてかけがいのない資本です。
その資本に存分に時間とお金と手間を投資してください。
あなたとあなたの人生にはその価値があるのですから。
それでは今日はこの辺で。
明日もあなたが健やかでありますように。