鍼灸とは?奈良の鍼灸院が世界一わかりやすく解説
こんにちは、五行鍼灸マッサージ治療院の松元です。
奈良市の富雄で東洋医学に心理学・脳科学を取り入れた独自の治療を行っています。
今回のブログはこんな疑問やお悩みに答えていきます。
・「鍼灸とは」で知らべたけど、結局何なのかよくわからない。
・なんで鍼(ハリ)なんか身体に刺すの?
・鍼とか東洋医学って何かうさんくさい…
世界一わかりやすく例え話を交えながら、プロの鍼灸師がお話していきたいと思います。
鍼灸あん摩マッサージ指圧師
奈良市富雄で自律神経専門の整体院を経営
今までに15年のキャリアと4万人以上を施術してきた経験をもつ
東洋医学を応用して体から性格や体質を読み取り、体や心の問題を根本から解決する整体を得意とする
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目次
鍼灸とは?世界一わかりやすく解説
鍼灸とは「身体の気の流れを整える手段」です。
って、おそらくこの「気」が鍼灸や東洋医学がうさんくさいと思われる原因ですね。
でも最後まで読んでいただければ、気に対する誤解は解けるはずですので、少しお付き合いいただけるとうれしいです。
東洋医学には、人の身体には目には見えない「気」というものがあり、この気が身体中を流れてめぐっていると考えています。
この気の流れがスムーズに流れていれば身体は軽く、調子が良い状態です。
しかし様々な原因によって身体の気の流れが悪くなると、そこの部分が重く感じたり、痛みがでたりと身体に不調があらわれます。
つまり気の流れが悪くなることで、体調が悪くなるというわけです。
この気の流れが悪くなった状態を改善するため、昔の人達がさまざまな方法を試し、その中で残った一番効果的な方法が鍼やお灸なのです。
「病気」は気が病むと書きます。
つまり東洋医学では身体が重たく感じたり、痛みがあること自体が気がスムーズに流れていない=気が病んでいる=病気と考えます。
西洋医学とはかなり身体や病気に対する考え方が違うのがおわかりでしょう。
西洋医学になじみのある方がほとんどなので、少しわかりにくい部分かもしれません。
次では鍼やお灸をすることで、なぜ身体が楽になるのかをお話ししていきます。
鍼灸で身体が楽になる理由とは?
肩こりや腰痛に鍼がいい!っ言われたりしますよね?
こりは筋肉の血流が悪くなることで起こりますが、鍼や灸をして筋肉の血流が良くなるとこりがほぐれて楽になります。
血流がよくなるのは、鍼や灸で身体の気の流れをよくしているからです。
気と共に、人の身体に欠かせないのが「血」です。
しかし血は単体では動くことが出来ず、体の中にあるだけでは意味がありません。
血はめぐっていて初めて価値があるんです。
身体に血がいくらあっても、心臓が止まったりして血が流れていないと人は生きられませんよね?
その血を動かすためのエネルギーになっているのが気です。
気の流れというエネルギーによって動かされることで、血は全身をめぐっています。
つまり鍼やお灸によって気の流れを良くすることで、間接的に血が動いて血流が良くなり、結果的に筋肉のこりがほぐれるという仕組みです。
実は、鍼やお灸のターゲットはあくまで気や血であり、筋肉を鍼で直接刺してほぐしているわけではないんです。
その証拠に肩こりの場合では、こっている肩の筋肉に直接刺さなくても、手や足のツボを使って肩の気を動かすことで肩こりに直接さわらずにこりをほぐしたりする場合もあります。
これが気という概念を持つ東洋医学や鍼灸のおもしろいところです。
鍼灸とツボの関係とは?
気は身体中をめぐっているといいましたが、経絡(けいらく)という道にそって流れています。
水が水路を流れて川になっているようなイメージですね。
この経絡が全身にはりめぐらされているので、手や足のツボを使って関連している肩や腰などの気の流れを調整することで、鍼やお灸をしたツボとは離れた場所を治療することができます。
「足三里(あしさんり)」という有名なツボは経絡で胃などにつながっているので、足三里を使うことで胃の調子を整えたりすることが可能です。
足に鍼をすると胃の動きが活発になってお腹が鳴ったりすることがあります。
足に鍼をしてお腹が鳴ったりすると、一見魔法のようですがタネも仕掛けもしっかりあります。
ツボが経絡を通じて内臓につながっているから実は当然のことなのです。
そんなツボですが、実は体調によって微妙にツボの場所や深さが変わるので、ピンポイントでツボをとらえないと本来の効果を発揮することはありません。
僕の感覚ですが、鍼をする時はツボを2ミリぐらい外すと効き目がガクっと落ちる感覚があります。
足三里に鍼や灸をすれば誰でも胃の調子が良くなるというものではなく、下手にツボを使うと逆に気の流れを乱してしまい、調子が悪くなることもあります。
Aさんの足三里に2人の鍼灸師が、全く同じ鍼を使って鍼をしても、鍼の刺し方が違うので効果に差が出ます。
これが鍼や灸、ツボの奥が深い難しいところでもあります。
ツボに鍼や灸をすれば必ずしも良くなるものではない、ということは知っておいてください。
まだ鍼灸はうさんくさいですか?
「やっぱり気って見えないからよくわからない…」
そうですよね、おそらくここが鍼灸や東洋医学がうさんくさく思われる原因でしょう。
実は僕も鍼灸を勉強している専門学生の頃でも、気というものが何なのかよくわかっていませんでした。
そして14年以上鍼灸をしている今でも、気は見えていません。
しかし気は見えなくても感じることはできます。
そしてこのブログを読んでいる皆さんも確実に気を感じながら生きています。
なぜなら
「電気」という気がなければ、あなたはこのブログを読めないからです。
「空気」という気がなければ、あなたは呼吸ができないからです。
言ってみれば「気」とは目に見えないエネルギーの総称で、何も特別なものではなく、いつもあなたのまわりに存在するものです。
あなたの身体に気の流れがなければ、あなたはもう死んでいるのです。
人は「気」という見えないエネルギーの恩恵がなければ生きていけないんです。
でもやっぱり、見えないものは信じられませんか?
では人の心って見えないですよね。
じゃあ心ってありませんか?
見えないけどちゃんと感じますよね?
人の心も「気持ち」という立派な気の一種ですから、見えないけど感じることができる。
身体を流れる気もまったく同じなんです。
鍼灸とは、あなたを助ける1つの手段です
山登りでは、山頂を目指してそれぞれの人がそれぞれの登り方で山頂を目指します。
東洋医学も西洋医学も「病気で苦しむ人を治す」という同じ山頂(ゴール)を目指し、「病気で苦しむ人を治したい!」という思いはまったく変わりません。
ただその山頂を目指す時の「治療の仕方」という登り方が違うだけです。
どちらの医学にも、それぞれ優れている部分と弱い部分があります。
じゃんけんで相手の出す手によって強い手が変わるように、病気の段階や種類によって最適な治療も変わり、さまざまな手段が必要になります。
だからもし、あなたやあなたの周りの人が病気で苦しむようなことがあれば、西洋医学の優れている部分と東洋医学の優れている部分をうまく利用してもらいたいと思います。
そしてその時に鍼灸という手段があなたの助けになるのなら、これ以上うれしいことはありません。
そのために我々鍼灸師は日々腕を磨いているのですから。
それでは今日はこの辺で。
明日もあなたが健やかでありますように。